当コンテンツでは、動画編集初心者向けに動画編集ソフト VEGAS Proの使い方を20回にわけて講座形式で解説しています。
解説には、VEGAS Proのバージョン18を使用していますが、最新の「VEGAS Pro 21シリーズ」でも通用しますので、VEGAS Proを始めて使用される方はぜひ最初にこの講座で学んでみてください。
「VEGAS Pro 18 使い方講座」の第15回目の講座では、VEGAS Proでビデオエフェクト(ビデオFX)を使う方法について解説しています。
ビデオエフェクトを使用すると、映像に様々な効果を適用することが出来ます。
無料動画講座
動画で学びたい方はYoutubeで公開している「VEGAS PRO 18初心者講座⑮ ビデオエフェクト(ビデオFX)の使い方」をご覧ください。
動画講座の方が解説が詳しいので、動画で学ばれることをお勧めしますが、ブログ上で補足説明を追加する場合があるので、動画とブログ両方ご覧になることをお勧めします。
ビデオエフェクトとは?
ビデオエフェクトとは、ビデオ映像に適用することが出来る特殊効果の事を表します。
映像業界等ではエフェクトの事をFXと表記したりします。
例えばVEGAS Proの場合、ドッキングウィンドウ内に「ビデオFX」という表記がありますね。

これはビデオエフェクトを意味しています。
なぜエフェクトの事をFXというの? 略称としても英字の綴り的におかしくない? と思われる方もいると思います。
私も最初そうでした。
これ実は、発音が似ていることからそういった略称になっているようです。
効果を英語で言うと「effects」ですが、ここから「エフェクツ」→「エフェクス」→「エフエックス」→「FX」みたいな感じでFXが用いられるようになったらしい。
まぁ英語版当て字みたいな感じですね。
そういうわけでVEGAS Proの画面でFXという文字を見たらエフェクトの事だと思ってください。
ビデオFXウィンドウでできる事
使用可能なエフェクトの一覧とエフェクト効果の確認
ビデオFXウィンドウでは、VEGAS Proで使用可能なエフェクトの一覧とその効果を確認することが出来ます。
左側にVEGAS Proで利用可能なエフェクトがリスト表示されていて、エフェクトをクリックすると右側にそのエフェクトのプリセットの一覧がサムネイル表示されます。

エフェクトによっては(デフォルト)プリセットが1つだけある場合もあるし、たくさんのプリセットが用意されているエフェクトもあります。
右ペインのプリセットをクリックするとサムネイル上でそのエフェクトの効果を確認することができます。
また、マウスカーソルをサムネイル上にホバーすることでもエフェクトの効果を確認できます。
エフェクトによってはサムネイル上で効果を確認できないものも存在します
ビデオエフェクトのフィルタリング
ビデオFXウィンドウ上部にあるタブをクリックすれば、エフェクトの種類でフィルタリングしてエフェクトを絞り込むことが出来ます。

ビデオエフェクトの検索
ビデオFXウィンドウ上部にある検索ボックスを利用して、ビデオエフェクトを検索することが出来ます。

お気に入りの管理
左ペインのビデオエフェクトリストに表示されているエフェクト名の左の星マークをクリックすると、お気に入りエフェクトとして登録することが出来ます。

お気に入りに登録したエフェクトは、上部の「お気に入り」タブで表示できます。

4種類のビデオエフェクト
VEGAS Proでは、ビデオエフェクトを適用できる個所が4カ所用意されています。
その4つの適用個所に応じてビデオエフェクトには以下の4つの呼び方が存在します。
- ビデオイベントエフェクト
- ビデオトラックエフェクト
- ビデオメディアエフェクト
- ビデオ出力エフェクト
ビデオイベントエフェクト
ビデオイベントエフェクトは、個々のイベントに適用されるエフェクトのことです。
イベント1つ1つに対してエフェクトを使用することが出来ます。
ビデオトラックエフェクト
ビデオトラックエフェクトは、ビデオトラック上に存在する全てのイベントに適用されるエフェクトの事を言います。
ビデオメディアエフェクト
ビデオメディアエフェクトは、プロジェクトメディアウィンドウに登録されているメディア自体に適用されるエフェクトの事をいいます。
メディアにエフェクトを適用した場合、そのメディアから作成されたすべてのビデオイベントに対してエフェクトが反映されます。
メディアエフェクトを適用しても、おおもとのメディア素材ファイル自体に影響はありません。
ビデオ出力エフェクト
ビデオ出力エフェクトは、プロジェクト内の全てのビデオイベントに適用されるエフェクトになります。
タイムライン上で編集を終えて最終的に出来上がった映像に対してエフェクトを適用したいといった場合に便利に活用できます。
例えば、ビデオ出力エフェクトでモノクロエフェクトを適用してやれば、簡単に最終映像をモノクロ化することができます。
ビデオイベントエフェクトの使い方
ビデオイベントエフェクトの適用方法
ビデオFXウィンドウから適用する
ビデオFXウィンドウから適用したいエフェクト探します。
今回、例として映像をセピアにできる「セピア」エフェクトの「古い新聞」プリセットを適用します。
ビデオイベントエフェクトを適用するには、エフェクトのサムネイルをエフェクトを適用したいイベント上にドラッグアンドドロップします。

するとこのように映像にエフェクトが適用されて、ビデオイベントエフェクトウィンドウが表示されます。

イベントFXボタンから追加する
何もイベントが適用されていない状態で ビデオイベントヘッダー にあるイベントfxボタンをクリックします。

すると、プラグインチューザーウィンドウが表示されまので、エフェクトを選択して追加ボタンをクリックし、最後に「OK」ボタンをクリックすれば最初のエフェクトを適用することができます。

ビデオイベントFXを適用するとビデオイベントヘッダー上にあるfxの文字色が変わって白い四角がついたアイコンに変わります。

ビデオイベントエフェクトウィンドウ画面の見方
ビデオイベントにビデオエフェクトを適用するとビデオイベントFXウィンドウが表示されます。
ビデオイベントFXウィンドウ では、エフェクトのパラメーター調節を行えるほか、エフェクトの追加や削除を行うことも出来ます。

①の部分は、 エフェクトチェーンチェーンと呼ばれ、設定しているビデオエフェクトの名前がここに連なって表示されます。
エフェクトチェーン上に表示されているエフェクト名をクリックすることで、そのエフェクトのパラメーター設定画面が表示されます。
エフェクトチェーン上のエフェクト名の左にあるチェックボックスでエフェクトを有効・無効を切り替えることが出来ます。エフェクトを無効化することをエフェクトをバイパスすると言います。
エフェクトは左から順番に適用されるようになっていて、エフェクトチェーン上のフェクト名をドラッグしてエフェクトの適用順序を変更する事もできます。
エフェクトによっては、適用する順番によって最終的に出力される結果が変わってくる場合があるので、エフェクトを複数適用する場合は、適用順序も考慮に入れて適用するようにしましょう。
②は、複数のプリセットが用意されているようなエフェクトの場合、プルダウンメニューからプリセットを選択して適用することが可能です。
③エフェクトのパラメーターにはスライダーで調節するものがあります。
スライダーを普通にドラッグすると数値が飛び飛びで変更されますが、「Ctrlキー」を押しながらドラッグすると最小単位で数値を変化させることができます。
④ビデオエフェクトには重ねがけが出来るようになっており、「fx+」ボタンから新たなエフェクトを追加することが出来ます。
⑤エフェクトチェーンで選択されているエフェクトを削除する時に使用します。
ビデオイベントエフェクトを重ねがけする方法
ビデオエフェクトは重ねがけが可能です。
ビデオエフェクトウィンドウからドラッグ&ドロップで追加
新たなビデオエフェクトをイベントに追加するには、追加したいビデオエフェクトをイベントにドラッグ&ドロップします。
例として、「クリエイティブ」の「ノイズの追加」の「中」を、セピアエフェクトを適用したイベントにドラッグ&ドロップしてみましょう。

すると、エフェクトチェーンの所に「ノイズの追加」が新たに追加されて映像にノイズエフェクトが適用されます。

ビデオイベントエフェクトウィンドウから追加する方法
ビデオイベントエフェクトウィンドウの右上にあるfxに+が付いたボタン(プラグインチェーン)ボタンをクリックします。

プラグインチューザーウィンドウが表示されるので、 新たに適用したいエフェクトを選択し 追加ボタンを押します。
今回は例として、「VEGASミラー」を追加してみます。
エフェクトを選択して追加ボタンを押すと、左上のエフェクトチェーンにミラーが追加されました。この状態でOKボタンを押します。

すると、ビデオイベントエフェクトウィンドウのエフェクトチェーンに新たにミラーが追加されて、映像にミラーエフェクトが適用されます。

ビデオイベントエフェクトを削除する方法
ビデオイベントエフェクトを削除するには、ビデオイベントFXウィンドウのエフェクトチェーンから削除したいエフェクト名をクリックします。
そして、右上にあるfxに×が付いたボタンをクリックします。

するとエフェクトを削除することができます。
ビデオイベントエフェクトウィンドウ の再表示方法
ビデオイベントエフェクトウィンドウを閉じてしまった後に再表示する場合は、ビデオイベントヘッダーにある「イベントFXボタン」をクリックします。

ビデオイベントFXの適用・非適用の見分け方
ビデオイベントヘッダー上のビデオイベントFXボタンのアイコンを見れば、ビデオイベントにビデオイベントエフェクトを適用しているかどうかを見分けることが出来ます。
ビデオイベントエフェクトが適用されていない場合の ビデオイベントFXボタンのアイコンは、白いfxという文字だけのアイコンになっています。

ビデオイベントエフェクトが適用されている場合は、色付きのfxアイコンに変化します。

ビデオイベントエフェクトを適用しているイベントを分割した時の挙動
ビデオイベントエフェクトを適用しているイベントを分割すると、どちらのイベントにもエフェクトは適用されたままとなります。
ビデオトラックエフェクトの使い方
ビデオトラックエフェクトの適用方法
ビデオFXウィンドウから適用する
ビデオトラックエフェクトを適用するには、ビデオFXウィンドウから適用したいエフェクトのプリセットサムネイルをトラックヘッダーにドラッグします。

すると、このようにビデオトラックFXウィンドウが表示され、トラックにエフェクトが適用されます。

ビデオトラックヘッダーから適用する
何もビデオトラックエフェクトが適用されていない状態で、ビデオトラックヘッダーのハンバーガーメニューからトラックFXをクリックします。

するとプラグインチューザーウィンドウが表示されるので、適用したいエフェクトを選択して「追加」ボタンをクリック、最後に「OK」ボタンをクリックすればビデオトラックにビデオエフェクトを適用することが出来ます。

ビデオトラックFXウィンドウ の操作について

ビデオトラックFXウィンドウの操作は、ビデオイベントFXウィンドウの操作と同じなので説明は省きます。
ビデオトラックFXウィンドウを再表示する方法
トラックにすでにビデオトラックエフェクトを適用している場合、 ビデオトラックヘッダーのハンバーガーメニューからトラックFXをクリックすれば、ビデオトラックFXウィンドウを再表示することが出来ます。
ビデオトラックヘッダー上にトラックFXボタンを表示させる
ハンバーガーメニューから「表示ボタン設定の編集」をクリックします。

すると、表示ボタン設定の編集ダイアログが表示されるので「トラックFX」にチェックを入れて「OK」ボタンをクリックします。

すると、ビデオトラックヘッダー上にトラックFXボタンを表示することが出来ます。
トラックエフェクトボタンを表示しておくと、ハンバーガーメニューからトラックFXという表示がきえて、トラックFXボタンから操作できるようになります。

ビデオトラックFXの適用・非適用の見分け方
トラックFXボタンをビデオトラックヘッダー上に表示している場合 、トラックFXボタンのアイコンをみればトラックエフェクトを適用しているのかしていないのかを判別することが出来ます。
ビデオトラックエフェクトを適用していない場合は、トラックFXボタンのアイコンは白いfxの文字だけのアイコンになっています。

ビデオトラックエフェクトをすでに適用している場合は、トラックFXボタンのアイコンは以下のように色付きに変化します

ビデオメディアエフェクトの使い方
ビデオメディアエフェクトを適用する方法
プロジェクトメディアウィンドウから適用する
ビデオメディアエフェクトを適用するには、プロジェクトメディアウィンドウからエフェクトを適用したいメディアを選択状態にします。
そして、上部のツールバーから「メディアfxボタン」をクリックします。

まだ1つもメディアエフェクトが適用されていない場合は、プラグインチューザー画面が表示されるので、適用したいエフェクト名を選択して「追加」ボタンをクリックして最後に「OK」ボタンをクリックします。

するとメディアにエフェクトが適用されメディアFXウィンドウが表示されます。

ビデオイベントから適用する
メディアエフェクトが適用されていない時に、ビデオイベントのハンバーガーメニューをクリックし、表示されたメニューから「メディアFX」をクリックします。

すると、 プラグインチューザー画面が表示されるので、適用したいエフェクト名を選択して「追加」ボタンをクリックして最後に「OK」ボタンをクリックします。
するとメディアにエフェクトが適用されメディアFXウィンドウが表示されます。
ビデオイベントヘッダーのハンバーガーメニューから「表示ボタン設定の編集」をクリックし、表示されるダイアログで「メディアFX」にチェックを入れてOKボタンをクリックするとビデオイベントヘッダー上にメディアfxボタンを表示させることが出来ます。
ビデオメディアエフェクトが適用されているメディアは、上部のツールバーの「メディアfxボタン」のアイコンが以下のように色付きのアイコンに変化するので、アイコンを見るだけでビデオメディアエフェクトが適用されているかされていないかを判断することが出来ます。

メディアFXウィンドウの操作について

メディアFXウィンドウの操作は、ビデオイベントFXウィンドウの操作と同じなので説明は省きます。
メディアFXウィンドウの再表示方法
メディアFXウィンドウを再表示するには、すでにメディアエフェクトが適用されている状態で、プロジェクトメディアウィンドウ上部のメディアfxボタンをクリックするか、 ビデオイベントのハンバーガーメニューをクリックし、表示されたメニューから「メディアFX」をクリックします。
ビデオメディアFXの適用・非適用の見分け方
ビデオメディアエフェクトが適用されているのか、適用されていないのかを見分ける方法は、プロジェクトメディアウィンドウの上部ツールバーにあるメディアFXアイコンを見ればわかります。
ビデオメディアエフェクトが適用されていない時は、白いアイコンになっています。

ビデオメディアエフェクト が適用されている場合は、以下のように色付きのアイコンになります。

ビデオ出力エフェクトの使い方
ビデオ出力エフェクトを適用する方法
ビデオFXウィンドウから適用する
ビデオ出力エフェクトを適用するには、ビデオFXウィンドウから適用したいエフェクトをビデオプレビューウィンドウにドラッグアンドドロップします。
例として、セピアエフェクトの「古い新聞」プリセットを適用してみます。

すると以下のようにエフェクトが適用され「ビデオ出力FX」ウィンドウが表示されます。

ビデオ出力FXボタンから適用する
ビデオ出力エフェクトが適用されていないときに、ビデオプレビューウィンドウ上部にあるツールバーから「ビデオ出力fx」ボタンをクリックします。

すると、プラグインチューザー画面が表示されるので、エフェクト名を選択して「追加」ボタンをクリックし、最後に「OK」ボタンを押すことで最初のビデオ出力エフェクトを適用することができます。

ビデオ出力FXウィンドウの操作について
ビデオ出力FXウィンドウの操作は、ビデオイベントFXウィンドウの時と同じですので説明は省きます。
ビデオ出力FXウィンドウの再表示方法
ビデオ出力FXウィンドウを閉じた後に再度ビデオ出力FXウィンドウを表示したい場合は、ビデオプレビューウィンドウの上部にあるビデオ出力fxボタンをクリックすれば再表示することが出来ます。
ビデオ出力FXの適用・非適用の見分け方
ビデオ出力エフェクトが適用されているのか、適用されていないのかを見分ける方法は、ビデオプレビューウィンドウの上部ツールバーにあるビデオfxアイコンを見ればわかります。
ビデオ出力エフェクトが適用されていない時は、白いfxの文字だけのアイコンになっています。

ビデオ出力エフェクトが適用されている場合は、以下のように色付きのアイコンになります。

VEGAS Pro 初心者講座一覧

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