VEGAS Pro 18 使い方講座⑰ キーフレームアニメーション【初心者講座】

VEGAS Pro 18 使い方講座⑰ キーフレームアニメーション【初心者講座】

当コンテンツでは、動画編集初心者向けに動画編集ソフト VEGAS Proの使い方を20回にわけて講座形式で解説しています。

解説には、VEGAS Proのバージョン18を使用していますが、最新の「VEGAS Pro 21シリーズ」でも通用しますので、VEGAS Proを始めて使用される方はぜひ最初にこの講座で学んでみてください。

「VEGAS Pro 18 使い方講座」の第17回目の講座では、VEGAS Proでキーフレームアニメーションを行う方法について解説しています。

キーフレームアニメーションを利用すれば、映像を様々に変化させたり、テキストをアニメーション化したりと映像表現が格段に広がりますので、ぜひ使いこなせるようになりましょう。

目次

無料動画講座

動画で学びたい方はYoutubeで公開している「VEGAS PRO 18初心者講座⑰ キーフレームアニメーション」をご覧ください。

動画講座の方が解説が詳しいので、動画で学ばれることをお勧めしますが、ブログ上で補足説明を追加する場合があるので、動画とブログ両方ご覧になることをお勧めします。

キーフレームアニメーションとは?

キーフレームアニメーション機能を使うと、時間の経過と共に映像をズームイン・ズームアウトさせたり、エフェクト効果を変化させたり、テキストをアニメーションさせたりと様々な効果を作成する事ができるようになります。

特定の時間ポイントにおけるエフェクトの設定状態を定義したものをキーフレームと呼びます。

キーフレームコントローラー上にあるタイムラインで、特定の時間ポイントに対してキーフレームを設定することを、「キーフレームを打つ」と表現します。

2つの隣あうキーフレームがあり、各キーフレームのパラメーターーセットの設定値が異なっている場合は、その間の中間フレームの設定値は補間されます。

これにより、時間が進むにつれて映像を変化させることが出来るわけです。

キーフレームアニメーション(イベント パンクロップ編)

イベントパンクロップ画面では、画面下部に表示されているキーフレームコントローラを使用してキーフレームアニメーションを行います。

キーフレームコントローラーの各要素の説明

機能リスト

キーフレームコントローラの左側に表示されている機能名が表示されている所です。

この個所は特定の呼び方が付いているわけではないので便宜上機能リストと呼ぶことにします。

イベントパンクロップ画面の場合、ここには位置とマスクの2つが表示されていて、位置を選択すると上部画面に位置に関する設定画面が、マスクを選択すると、上部画面にマスクに関する設定画面が表示されます。

通常は、位置の方を選択してキーフレームを作成していきます。

マスクのチェックボックスは、マスクを使用する時にONにします。

マスク機能に関しては初心者講座では扱いません。マスクに関しては以下のチュートリアル#13で別途解説しているので、そちらを参照してください。

キーフレームタイムライン

キーフレームの設定や表示を行うためのタイムラインエリアです。

上部にキーフレームタイムラインルーラーが表示されています。

カーソル

キーフレームタイムライン上のタイムポイントを示すカーソルです。

このカーソルを移動させると、カーソル位置のタイムポイントの映像が上部画面のワークスペース上に表示されます。

カーソルの移動は、カーソルをドラッグするか、キーフレームタイムライン上をクリックすることで移動することができます。

編集ツールバー

編集ツールバーは、キーフレームタイムライン上のキーフレーム編集に使用するコントロールボタンが並んでいます。

タイムディスプレイ

タイムディスプレイには、キーフレームタイムカーソル位置の時間が表示されます。

タイムズームツール

タイムズームツールは、キーフレームタイムラインのズーム制御を行うことが出来ます。

+ボタンがズームイン、マイナスボタンでズームアウトします。

キーフレーム

キーフレームタイムライン上に表示されるひし形のマークがキーフレームで、そのタイムポイントにおけるエフェクトのパラメーターセットが格納されます。

キーフレームタイムライン上には、かならず最低1つのキーフレームがデフォルトで存在します。

選択されているキーフレームはこのように、中に一回り小さい白いひし形が表示され、選択されていない時はただのひし形の表示になります。

位置機能におけるキーフレームについて

「位置」機能におけるキーフレームには、位置プロパティと回転プロパティとキーフレーム補間プロパティの数値のセットが格納されます。

キーフレームタイムラインカーソルと、メインタイムラインカーソルの同期

「同期カーソル」ボタンをクリックしてON状態にしておくと、メイン画面のタイムラインカーソルの位置とキーフレームコントローラーのタイムラインカーソルの位置が同期して動くようになります。

キーフレームの追加方法

ここでは、位置機能のキーフレームを設定することを例に解説します。

タイムラインコントローラー左側の「位置」をクリックします。

キーフレームを追加するには、キーフレームタイムライン上でキーフレームを追加したい位置にカーソルを移動させて、「キーフレームの作成」ボタンをクリックします。

すると、以下のように新しいキーフレームが追加され、キーフレームが選択状態になります。

新しく追加されたキーフレームには、直前にあるキーフレームのパラメーターセットがコピーされて作成されます。

キーフレームコントローラーのタイムライン上の任意のタイムポイントをダブルクリックすることでも、キーフレームを追加することができます。

キーフレームを追加したい位置にカーソルを移動させた状態で、ワークスペース上の選択ボックスを編集するか、左のプロパティの各パラメーター数値を変更すると、変更後の設定パラメーターセットでキーフレームが自動的に追加されます。

キーフレームの設定値を変更する方法

キーフレームの設定値を変更するには、変更したいキーフレームをクリックしてカーソルをキーフレームの上に移動します。。

そして、ワークスペース上の選択ボックスを編集するか、左のプロパティの各パラメーター数値を変更してやれば、その設定値がカーソル直下のキーフレームに格納されます。

キーフレームの移動方法

キーフレームはドラッグすることで任意のタイムポイントに移動することができます。

キーフレームの複製

キーフレームはコピーして複製することが出来ます。

キーフレームをコピーしたい場合は、コピーしたいキーフレームを右クリックして表示されるメニューから「コピー」をクリックします。

そして、張り付けたい位置にカーソルを移動させて、タイムライン上を右クリックして表示されるメニューから「貼り付け」をクリックします。

すると以下のようにコピーしたキーフレームを貼り付けて複製することができます。

他にも、コピーしたいキーフレームを選択して、キーボードで「Ctrl+Cキー」をタイプ、張り付けたい位置にカーソルを移動させて、キーボードで「Ctrl+Vキー」をタイプすることでもキーフレームを複製することが出来ます。

コピーしたいキーフレームを「Ctrlキー」を押しながらドラッグすることでも、キーフレームを複製することができます。

キーフレーム間のカーソル移動

編集ツールバーにある4つのボタンを利用することで、キーフレーム間のカーソル移動が行えます。

最初のキーフレームボタンを押すと、最初のキーフレームが選択状態になりタイムラインカーソルも最初のキーフレーム位置に移動します。

最初のキーフレームボタン

最後のキーフレームボタンを押すと、最後のキーフレームがが選択状態になりタイムラインカーソルが最後のキーフレーム位置に移動します。

最後のキーフレームボタン

前のキーフレームボタンをクリックすると、直前のキーフレームが選択状態になってカーソルもその位置に移動します。

前のキーフレームボタン

次のキーフレームボタンをクリックすると、直後のキーフレームが選択状態になってカーソルもその位置に移動します。

次のキーフレームボタン

キーフレームを削除する方法

キーフレームを削除するには、削除したいキーフレームをクリックして選択状態にしてキーフレームの削除ボタンをクリックします。

すると、キーフレームを削除することが出来ます。

キーフレームが選択されている状態で、キーボードの「Deleteキー」をタイプすることでもキーフレームを削除することが出来ます。

キーフレームを右クリックしてメニューから削除をクリックすることでもキーフレームを削除することができます。

キーフレームの複数選択、複数移動、複数コピー、複数削除

キーフレームは、複数選択することが可能で、複数移動、複数コピー、複数削除を行うこともできます。

キーフレームを複数連続選択するには、複数選択したい最初のキーフレームをクリックして、最後のキーフレームをShiftキーを押しながらクリックすれば最初と最後までの位置にあるキーフレーム全てを選択できます。

2つ目以降のキーフレームを「Ctrlキー」を押しながらクリックすることで飛び飛びでキーフレームを複数選択することができます。

複数選択されている状態でキーフレームをドラッグすれば、複数のキーフレームを一括で移動できます。

複数選択されている状態で、キーボードの「Ctrl+C」、「Ctrl+V」キーを使用すれば、複数のキーフレームを一括でコピペできます。

複数選択されている状態で、キーフレームの削除ボタンをクリックすれば、キーフレームを一括して削除することができます。

キーフレーム間の補間カーブについて

補間カーブは、2つのキーフレーム設定の間の時間的な補間率を決定づけるもので、キーフレームを追加した時のデフォルトの補間カーブは直線的な変化となる「リニア」が選択されている状態になります。

2つのキーフレームでアニメーションを行うとき、補間カーブを変更するには左側のキーフレームの補間カーブを変更してやります。

補間カーブはキーフレームを右クリックして表示されるメニューから変更が可能で、VEGAS Proには補間カーブの選択オプションとして、リニア、高速、低速、スムーズ、シャープ、ホールドの6種類から選択することができます。

キーフレームを複数選択状態にして補間カーブを変更すると選択した全てのキーフレームの補間カーブを変更できます。

補間カーブを変更することで、アニメーションの動きを変化させることができますが、ホールドを選択するとアニメーションは行われなくなります。

キーフレームの設定値を維持したまま、一時的にアニメーションを停止したいという場合はホールドを選択してアニメーションを停止することができます。

その他の補完コマンドについての説明。

コマンド説明
リニアエフェクトパラメーターは直線的な軌跡で補間されます。
高速エフェクトパラメーターは急な対数曲線の軌跡で補間されます。
低速エフェクトパラメーターは、穏やかな対数曲線の軌跡で補間されます。
スムーズエフェクトパラメーターはスムーズで自然な曲線に沿って補間されます。
シャープエフェクトパラメーターは、シャープな曲線に沿って補間されます。

補間カーブを変更することでアニメーションの動きを少し変化させることができます。

イベント パン/クロップ キーフレームアニメーションの作成例(ズームイン)

動画講座にて、5秒で鳥の顔にズームインするキーフレームを設定する方法を紹介しているので、キーフレームの設定例を知りたい方は動画講座をご覧ください。

キーフレームアニメーション(ビデオエフェクト編)

キーフレームは、ビデオエフェクトでも利用することが出来ます。

今回、 ビデオイベントエフェクトでモノクロエフェクトを使用して解説を行います。

ビデオイベント上に、VEGASモノクロを適用してビデオイベントエフェクトウィンドウを表示させましょう。

ビデオエフェクトでキーフレームアニメーションを利用するには、設定したいエフェクトパラメーターの右横にあるアニメーションボタンをクリックします。

モノクロエフェクトの場合、ブレンド量パラメーターの一番右にあるアニメーションボタンをクリックします。

すると、設定画面下部に「キーフレームコントローラー」が表示されます。

「ビデオイベント パン/クロップ」のキーフレームコントローラーと見た目の印象が少し違いますが、キーフレームの操作自体はほぼ一緒です。

ビデオエフェクトのキーフレームコントローラーの場合、キーフレームコントローラーの左側には、エフェクト名+パラメーター名のセットで表示されるようになっています。

エフェクト名の横に表示されているアイコンをクリックすれば、パラメーターラインの表示/非表示をコントロールできます。

ビデオエフェクトのキーフレーム表示

ビデオエフェクトのキーフレーム表示は、エフェクト名のライン上にひし形のキーフレーム、パラメーターのライン上に丸い点のキーフレームが表示されます。

エフェクトを重ねがけして他のエフェクトパラメーターに対してもキーフレームアニメーションする場合は、以下のように、キーフレームコントローラーの左側にエフェクト名+パラメーター名が追加されます。

エフェクト名もしくはパラメーター名をクリックすることで、上部に表示されているパラメーター設定画面を切り替えることができます。

キーフレームの追加方法

キーフレームの追加方法はイベントパンクロップの時と同じで、キーフレームを追加したい位置にカーソルを移動し、下部の編集ツールバーから「キーフレームの追加」ボタンをクリックすれば、直前のキーフレームのコピーがそのタイムポイントに作成されます。

キーフレームタイムラインのエフェクトパラメーターライン上でダブルクリックすることでも、キーフレームを追加できます。

他には、キーフレームを追加したい位置にカーソルを移動して、パラメーターの値を変えることで、新しいパラメーターのキーフレームが新たに自動で追加されます。

キーフレームパラメーターの編集方法

キーフレームパラメーターの値を変更するには、キーフレームをクリックしてカーソルを編集したいキーフレームの上に移動してからパラメーターの値を変更すれば新しいキーフレームパラメーターとして反映します。

また、キーフレームタイムライン上の丸い点をダブルクリックして表示されるコントローラーを使って変更することもできます。

補間カーブの変更方法

補間カーブを変更するには、パラメーターキーフレーム(丸い点)を右クリックもしくは、丸い点が選択されている状態でキーフレームタイムライン上で右クリックして表示されるメニューから補間カーブを変更することが出来ます。

ビデオエフェクトのキーフレームコントローラーの場合、キーフレーム間のラインの形状をみればどのような補間カーブを利用しているのか一目で把握することが出来ます。

ビデオエフェクトキーフレームアニメーションの作成例(カラーからモノクロ変化)

動画講座にて、モノクロエフェクトを利用したカラーからモノクロに徐々に変化するキーフレームアニメーションを作成する方法を紹介しているので、ビデオエフェクトのでのキーフレームの設定例を知りたい方は動画講座をご覧ください。

古いタイプのビデオエフェクトでキーフレームを利用する方法

ビデオエフェクトには古いタイプのプラグインも存在しています。

例えば、渦巻きエフェクトの設定画面を見てみると、明らかにモノクロエフェクトの設定画面とはUIが異なっていることがわかります。

このような古いタイプのエフェクトの場合は、パラメーターの右側にアニメーションボタンが存在していません。

古いタイプのエフェクトの場合、パラメーター設定画面内にある「アニメーション」ボタンをクリックすることでキーフレームアニメーションを利用できるようになります。

「アニメーションボタン」をクリックすると、画面からアニメーションボタンが消えて、タイムラインコントローラー上にエフェクト名とキーフレームラインが追加されます。

古いタイプのエフェクトの場合、個々のパラメーターラインは表示されず、パラメーターセットのキーフレームのみとなります。

2種類のキーフレームコントローラービュー

ビデオエフェクトのキーフレームコントローラーには、2種類の設定ビュー「レーン」と「カーブ」が用意されています。

デフォルトではレーンビューが表示されていて、右下にあるカーブをクリックすることでカーブビューに切り替えることが出来ます。

カーブビューを使用すると、キーフレーム間のスプライン曲線をユーザーが手動で調節できたりするのですが、初心者講座なので説明は省きます。

初心者の方はとりあずレーンビューでの操作を覚えておきましょう。

トラックキーフレームについて

ビデオトラックエフェクトの利用もしくはトラックモーション機能を利用すると、トラック上にそのエフェクトのトラックキーフレームが表示されます。

トラックモーション機能については初心者講座では説明しませんが、トラックレベルでパンやズーム操作を行える機能だと思ってください。

ビデオトラックヘッダー上に表示された「トラックキーフレームの表示」ボタンをクリックするとトラックキーフレームが展開表示され、適用されているエフェクト名が表示されます。

ビデオトラックエフェクトの設定画面でキーフレームを設定すると、トラックキーフレーム上にもキーフレームが表示されるようになります。

トラックキーフレーム上でできること

トラックキーフレーム上でできることは、キーフレームの追加と削除、キーフレームの移動、トラックエフェクト設定画面の呼び出し、そして補完カーブの変更(バグによりできない)です。

トラックキーフレーム上で任意のタイムポイントをダブルクリックしてやればキーフレームを追加できます。

トラックエフェクト設定画面を閉じている時に、トラックキーフレーム上のキーフレームをダブルクリックすれば、設定画面がひらいてそのタイムポイントのキーフレームの位置にカーソルが設定されます。

トラックキーフレーム上でキーフレームをドラッグすれば、キーフレームの位置を移動できます。

トラックキーフレーム上のキーフレームを右クリックしてメニューから削除をクリックすればキーフレームを削除できます。

本来、トラックキーフレーム上のキーフレームを右クリックして補間カーブを選択することで、補間カーブを変更できるはずなのですが、バグなのか現状変更できません。

また、トラックキーフレーム上を何度か編集しているとキーフレームを移動できなくなったりダブルクリックしても設定画面が開けなかったりすることがあるので、この機能には結構バグがある感じです。

なので、あまりトラックキーフレームは使わない方がいいかもしれません。

キーフレームアニメーションを設定できる場所

キーフレームアニメーションを設定できる場所は、上述したもの以外にもまだ存在するので、最後にキーフレームアニメーションが利用できる個所についてまとめておきます。

キーフレームアニメーションは以下の機能・個所で利用することが出来ます。

キーフレームアニメーションが利用できる個所
  • イベントパンクロップ
  • ビデオイベントエフェクト
  • ビデオトラックエフェクト
  • ビデオメディアエフェクト
  • ビデオ出力エフェクト
  • トラックモーション
  • トランジション
  • ビデオメディアジェネレーター

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