2023年春ぐらいまでグラフィックボードの価格が高騰していましたね。
私は、古いグラボを使っていたという事もあり動画編集でかなり厳しい状態だったので、2022年7月頃にしびれを切らしてセールで7万円弱で売られていた「MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHR グラフィックスボード」を購入しました。
購入からほぼ一年たってしまいましたが、今更ながら「MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHR グラフィックスボード」のレビュー・紹介をしたいと思います。
MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHRとは?
「MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHR」は、MSIが販売しているグラフィックボードです。
RTX 3060 Ti搭載のグラボは、ミドルクラスのビデオ―カードとして人気が高く、現在は6万円~7万円台前半で手が届く範囲で、性能も優れていてコスパが良いので、ミドルクラスユーザーには最適な選択肢になるグラフィックカードになっています。
ゲームをする人だけでなく、私のように動画編集用のビデオカードとしても非常におすすめです。
ただ、2023年のグラフィックスカード市場では、GeForce RTX 40シリーズが主役になっており、購入する際は、RTX 4060 Ti搭載グラボとよく比較してみた方がよいでしょう。
主な特徴
- NVIDIA GeForce RTX 3060 Ti搭載
- 前モデルより冷却効率20%アップの「トルクスファン4.0」を2基を搭載
- 高い冷却性能と静音性を誇る「TWIN FROZR 8」冷却システム採用
- RGB LEDライティング装備。「MSI Mystic Light」に対応
- PCI Express 4.0対応
- ブーストクロック1770 MHz/メモリ8GB GDDR6
- DisplayPort×3 (v1.4a) 、 HDMI 2.1×1を搭載
商品仕様
製品型番 | GeForce RTX™ 3060 Ti GAMING X 8G LHR |
---|---|
搭載GPU | NVIDIA® GeForce RTX™ 3060 Ti |
コア数 | 4864 |
コアクロック(MHZ) | Boost: 1770 MHz |
メモリタイプ | 8GB GDDR6 |
メモリスピード | 14 Gbps |
メモリバス幅 (BIT) | 256-bIt |
HDCPサポート | Y |
消費電力 (W) | 220W |
補助電源コネクタ | 8-pin x 1 + 6-pin x 1 |
推奨電源ユニット容量 (W) | 600W |
重さ (G) | 1007g / 1596g |
DIRECTX対応バージョン | 12 API |
OPENGL対応バージョン | 4.6 |
最大同時出力画面数 | 4 |
映像出力端子 | DisplayPort x 3 (v1.4a) HDMI™ x 1 (Supports 4K@120Hz as specified in HDMI™ 2.1) |
G-SYNC™ TECHNOLOGY | Y |
ADAPTIVE VERTICAL SYNC | Y |
最大画面解像度(デジタル) | 7680×4320 |
パッケージの開封・内容物の紹介
パッケージはこんな感じです。
内箱を取り出したところ。
蓋を取ったところ。
msiと書かれている紙袋をのけた所。
本体はこんな感じで袋に入っています。
紙袋には、以下の紙類が入っていました。
MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHR 本体外観
MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHRの外観をより詳しく見ていきます。
大きさ・外形寸法は、長さが27.8cm、高さが13.1cm、奥行きが5.1cmです。
空冷ファンには、オリジナルデュアルファンクーラー「TWIN FROZR 8」サーマルシステムを採用し、優れた静音性と冷却性能を両立しています。新搭載の「トルクスファン4.0」は、前モデルのトルクスファン3.0よりも冷却効率が20%増加しています。
背面には、頑丈なブラッシュドアルミニウム製バックプレートを装備し、グラフィックスカードの全長が補強されています。
カードの上部には、自重による曲げ等を防止するために、剛性のある金属製の反り曲げ防止ストラップ(下の画像の右下部)を装備して補強されています。
補助電源は、8pin x 1 + 6pin x 1の構成。
出力インターフェイスは左からDisplayPort(v1.4a) x 3、HDMI 2.1 x 1 の合計4口が備わっています。各ポートにはゴム蓋が付いているので、未使用ポートにゴミが貯まってしまうなんてことはありません。
逆サイドはこんな感じ。
バスインターフェイスはPCI Express 4.0(x16)に対応。接続端子には保護キャップ付き。
実際に装着してみた
以下は、「MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHR」を実際に取り付けた様子です。
私が使用しているPCケース「Fractal Design Define R5」では、大きさ的に何の問題もなく取り付けれました。
Fractal Design Define R5 Black Pearl PCケース CS4987 FD-CA-DEF-R5-BK
以下は、実際に動いている様子です。
稼働中は、MSIロゴの部分などがライティングされます。MSIの総合ユーティリティ「MSI Center」を使用して、ライティングのコントロールができ、互換性のあるサードパーティ製のRGB LEDと連動させることもできます。
ベンチマークテスト
私は、ゲーム用途ではなく動画編集目的で「MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHR」を購入したのだが、ゲーミング用途で使用したい人の方が多いと思います。
そのため、ベンチマークテストを使用したベンチマーク結果を乗せておくので参考にしてみてください。
テストは以下のPC構成で行っています。
- CPU:AMD Ryzen 9 3900x
- マザーボード:ASUS TUF GAMING B550-PLUS
- GPU:MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHR
- メモリ:32GB
より詳しいPC構成を知りたい方は、以下の記事を参照してください。
後から気づいたのですが、私は動画編集用途に使用しているため、「NVIDIA Studioドライバー」を使用しています。「NVIDIA Game Readyドライバー」を使用していないため、以下のベンチマーク結果は若干パフォーマンスが落ちた結果になっていると思われます。
3DMark:Time Spy
「Time Spy」は、DirectX 12対応のベンチマークテストです。「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方のプリセットをテストしました。
Time Spy(WQHD)のベンチマーク結果
Time Spyベンチマークは、レンダリング解像度が2560×1440(WQHD)で行われます。
Time Spy Extreme(4K)のベンチマーク結果
Time Spy Extremeベンチマークは、レンダリング解像度が3840×2160(4K UHD)で行われます。
まとめ
Time Spyベンチマーク結果をまとめると以下になります。
RTX 3060だと、Time Spyが5000番台、Time Spy Extremeが4000番台あたりとなるので、RTX3060Tiの方はかなり優秀です。
3DMark:Fire Strike
「Fire Strike」は、DirectX 11対応のベンチマークテストです。「Fire Strike」と「Fire Strike Extreme」、「Fire Strike Ultra」の3種類全てのプリセットでテストしました。
Fire Strikeのベンチマーク結果
Fire Strikeのベンチマークは、レンダリング解像度が1920 x 1080(フルHD)で行われます。
Fire Strike Extremeのベンチマーク結果
Fire Strike Extremeのベンチマークは、レンダリング解像度が2560 × 1440(WQHD)で行われます。
Fire Strike Ultraのベンチマーク結果
Fire Strike Ultraのベンチマークは、レンダリング解像度が3840×2160(4K UHD)で行われます。
まとめ
Fire Strikeのベンチマーク結果をまとめると以下になります。
3DMark:Port Royal
「Port Royal」は、リアルタイムのレイトレーシング性能をテストするためのベンチマークテストです。
グラフィックスコアは、6896、テスト中のフレームレートは約32fpsといったところ。
3DMark:DirectX Raytracing feature test
「DirectX Raytracing feature text」は、純粋なレイトレーシング性能を測定するためのベンチマークテストです。
平均フレームレートは、26.78fpsという結果でした。
3DMark:NVIDIA DLSS feature test
「NVIDIA DLSS(ディープラーニング・スーパーサンプリング」は、ディープラーニングとAI技術を使用してビジュアル品質を維持しながらパフォーマンスを向上させる機能です。
「NVIDIA DLSS feature test」は、このNVIDIA DLSSの性能を計測するためのベンチマークテストです。
このテストでは、上述の「Port Royal」ベンチマークを DLSSを無効、DLSSを有効で計2回実行しそれぞれの性能差を計測できます。
2023/9/6現在のDLSSの最新バージョンはDLSS3ですが、GeForce RTX 3060 TiはDLSS2までしか対応していないため、DLSS1とDLSS2の2つのプリセットを使用してテストを行いました。
DLSS1のベンチマーク結果
DLSS 出力解像度は「2560×1440(WQHD)」を選択してテストしています。
DLSS2のベンチマーク結果
DLSS 出力解像度は「2560×1440(WQHD)」、Super Resolutionには「Performance」を選択してテストしています。
まとめ
DLSSを有効にすることでDLSS2の場合、147%も性能がアップすることがテスト結果からわかりました。
DLSSすごいですね。DLSS対応ゲームをプレイする場合は、画質劣化を意識せずにレイトレーシングによる美しい映像が楽しめるはずです。
ファイナルファンタジーXIV 暁月のフィナーレ
最後に、ゲーム系ベンチマークソフトの「ファイナルファンタジーXIV 暁月のフィナーレ」を使用したテスト結果を掲載しておきます。
グラフィックス設定は「最⾼品質」で、解像度は1,920×1,080ドット(フルHD)で計測しています。
スコアは19628、平均フレームレート: 145.1662でした。
惜しくも20000越えならず。他サイトで掲載されているRTX3060tiのベンチマーク結果よりもいまいちな結果です。
Game Ready ドライバを使用していないせいかもしれません。
実際に使ってみた感想
私は、もっぱら動画編集を行うためにこの「MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHR」を購入したわけですが、フルHDの編集ならたやすくこなせるし、4K編集もエフェクトをかけまくらなければ普通に編集できるので、個人的には満足しています。
これまで使っていたグラボがいかんせん古すぎたので、体感的には雲泥の差ですね。
ストレスなく動画編集できるようになり本当に良かったです。
まとめ
「MSI GeForce RTX 3060 Ti GAMING X 8G LHR グラフィックスボード」は、ゲーミングPC用に購入する人が多いでしょうが、私のようにちょっとした動画編集を行うような人にも非常におすすめのグラフィックカードです。
一時期、平均販売価格が6万円台前半まで下がってきていましたが、最近また値上がり傾向になっています。
2023年9月6日現在、ASUS RTX 4060 Tiの方が安く買えたりするので、今だとそちらを選択したほうがいいかもしれません。
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